コロナ禍にあって、新しい生活様式として、テレワークやオンライン学習が注目されています。インターネットから次のステップへ移行しつつある中で、企業の在宅ワークがいよいよ本格化しています。基本、在宅ワークにすることで、定期代の支給から、交通費の実費精算にする流れも出て来ております。定期代は、将来の年金支給の係数になりますので、一見理に叶っているように見えますが、サラリーマンにとっては、矛盾も含む内容と言えるのではないでしょうか。オフィースの解約も続いているようで、東京一極集中を見直し、地方に拠点を移す企業も出て来ました。東日本大震災の後は、こういった動きをする企業も一時的にありましたが、また元の状態に戻っています。

こういった流れは、個人レベルまで浸透して来ている節もあります。住宅メーカーや不動産業界では、ゆとりある住まいへの新たな需要につながっているとするニュースもあります。しかし、これも住宅ローンを組む現実と失業等でローンが払えない問題もじわじわと浮かび上がって来ています。

確に大都市圏にゆとりある空間など無いとするなら、郊外や地方へ目を向けることになるでしょう。自然に恵まれ空気も美味しい地方なら、感染症対対策として必須の「密」状態からも解放されます。現に都心部では便の良いマンションは高騰しているため、一軒家へシフトする動きが出ているようです。これも、在宅ワークの影響で働く場所を選ばないことが要因となっているのでしょうか。一方で、オンラインを考慮して、書斎を考えると一軒家を選択する人もいるようです。

職場でも、飲み会にしても皆で集まり、ガサガサ、ワイワイして、意見交換や摩擦、熱気を帯びることに活力の源泉があるとこれまでは信じられて来ました。確かに集合の秘める力は強いです。だから、節目ごとに人は集まり、信頼関係を確認し、同調意識を醸造する、これが日本的な働き方でもあったと思います。

でもね、僕なんかは、年中一緒では、息が詰まってしまうんですよね。無理にコミュニケーションなんて取る必要なんてないと思ってしまいます。スポーツの世界でも、野球やサッカー、ラグビーなどワンチームで結束できるのも、この一瞬という場面があるから輝けるのであって、毎日、テンションが高いまま多様な人材が構成されている組織で高位置をキープすることは至難の技とさえ映ります。期間限定だから、時には物足りなさも感じますが、その方がかえって、次へ繋がるのだと思います。

サラリーマンは、これまで朝早く家を出て夜遅くに帰宅していました。最近、夜の電車は空いているなあと思っていたら、JR東日本では、終電間際の乗車率が半減したため、来春のダイヤ改正では終電時間を30分程度繰り上げることになったそうです。家はまさに寝るだけ。当たり間のように思われて来た生活スタイルが、情報のデジタル化に拍車がかかり、暮らしの本拠地として、住空間がようやく本来の意味合いを持った評価を受ける時代になったことは純粋に嬉しいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です