僕はベビーブームの世代でバブル経済崩壊後の就職氷河期にサラリーマンの第一歩を踏み出しました。大学に入るのも会社に入るのも熾烈な競争があり、僕はそのどちらも本当にうまくいかなかった。一言で言うと失敗と挫折の繰り返しで、取り敢えず、与えられた環境に身を委ねるしか、生きていく術を持っていなかったのです。政府が僕らの世代を不本意ながら正規雇用に就けなかった・・・と表現し、積極的に雇用を促進する動きもあるものの、今回の新型コロナの影響でそんなことが言えるような状況ではなくなっていることは、自ずと理解できます。たまたま生まれた時代が悪かったと言われればそれまでですが、一度限りの人生を悔いなく過ごしたいと思うのは、誰もが考えることだとだと思いますし、中々それが出来ないから理想とも言えると思います。
そんな、僕も家庭を持ち、2児の父親として親としての義務を日々果たしつつも、もうすぐ50という年齢が見えてきている中で、残りの人生をどう生きていけば良いのかと頭を捻りながら考えているところです。このことは、とても苦しい道のりでもあります。現実的には家族の同意なくして、コトを押し進めることは難しいので、余計心身に負荷がかかるわけです。
僕は、2000年に転職をしてから、今日に至るまで何度となく転職活動をしてきました。自分自身がサラリーマンに向かないと理解しつつも、どこかの組織に属さないと生きていけないという感覚があったからです。もっと言うと、大学を出て会社に勤めさえすれば、安定した給料を貰い、出世もして、家庭を持って、家を建てると言った決まった道があり、勝手に安心安全なサラリーマンの生き方を思い描き、レールから外れることへの恐怖心がありました。サラリーマン生活には、世間一般で言われる苦しさもあるけど、それを差し引いても幸せな部分の方が多いのではと勝手に思い込んでいました。でも、これはほんの夢物語でしか無いことにすぐ気付かされます。
一方で、6月1日より、パワーハラスメントの防止を企業に義務付ける法律が施行されました。
・優越的な関係を背景とした言動
・業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
・労働者の就業環境が害されるもの
これら3つの条件が揃えばパワハラとみなし、代表的なパワハラ行為を法で6つに体系化しています。
①身体的な攻撃:暴行や傷害など
②精神的な攻撃:脅迫や名誉毀損、侮辱、ひどい暴言など
③人間関係からの切り離し:隔離や仲間はずし、無視など
④過大な要求:業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
⑤過小な要求:道理に反して、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
⑥個の侵害:私的なことに過度に立ち入ること
ソムリエより引用
これは、先輩や上司だけではなく同僚も対象になっていることです。僕が社会人になった95年頃は、業界の特性もあるかも知れませんが、当たり前のように怒声が飛び交うような職場環境に身を委ねていました。これから、少し振り返っていきたいと思います。